しかし“火消し”がかなり難航している

こうした一連のバッシングはマスメディアが得意とすることであるのは言うまでもないが、今回の渡部さんのスキャンダルで明らかになったのは、有名人のリスク管理の困難さと、テレビ出演を自粛したところで、渡部さんを含むタレントや経営者など有名人の場合は、その“火消し”がかなり難しくなっていることだ。

というのも、彼の露出場所はテレビだけではなく、自身のYouTubeチャンネルやJ-WAVEで持っていたレギュラー番組に代表されるメディアで露出された過去のコンテンツが残り続けており、これらが彼の人格やその後の仕事に多大な影響をもたらす可能性を残しているのだ。

今や、本当の意味での“自粛”も“編集でカット”もできない。そして、この事実によって、彼が不倫を働いた理由が分析されてしまわざるを得ないことが明らかになっている。

どういうことか、説明していこう。

YouTubeで次々披露されていた“モテテク”

芸能界でも有数のグルメとして知られる渡部さんだが、実は、彼は自身のYouTubeチャンネルでグルメ以外に恋愛をテーマにした動画を何本か投稿している。

そして、これらの動画には今回の不倫が必然だったと思わざるを得ないシーンがあまりに多いのだ。

たとえば、2月28日に投稿されたYouTube動画のタイトルは「業界の最低な人間から学んだ大物芸能人と打ち解ける最強のコミュニケーション術」。

タイトルには“コミュニケーション”と書かれているが、動画内容を見ると、紹介されているのは男性向けに意中の女性を“落とす”ためのトーク術である。

渡部さんは冒頭から、デートなどで女性と話す際には「話がうまくなくていい」「ネタもなくていい」と主張し、「意中のコとがんばって盛り上がったのに次につながらないのはなぜか?」というテーマで持論を展開する。

渡部さんは、女性がこの人とまた話したいと思う作戦の一つとして、心理学用語の「カタルシス効果」を挙げる。