トランプに比べて余裕のない安倍晋三

「本日、ここから国民とともに力強い一歩を踏み出す。目指すは新たな日常をつくり上げることだ。ここから先は発想を変えていきましょう」。安倍総理は5月25日の記者会見で、自らが置かれている状況を一変させたいと願うかのように力を込めた。新型コロナウイルス対応で人気急上昇中の大阪府の吉村洋文知事が、休業要請する際の独自基準「大阪モデル」を突然変更したことを受けて、ノーベル賞受賞者の山中伸弥氏が「科学でこれをすると信頼性が揺らぎます。大阪府の対策が、科学から政治に移ったことを意味します」と批判したタイミングとの重なりをいぶかる声もある。

新型コロナウイルス感染者が164万人を超え、死者が10万人近い米国のトランプ大統領が就任以来最高水準の支持率を得て、ゴルフを楽しむ姿を見せるのとは対照的に、今の安倍総理に余裕はない。

信頼を失った政権がこの国難を克服していくのは容易ではない

安倍総理は野党時代の12年11月14日の党首討論で、「近いうちに国民の信を問う」と約束していた当時の野田佳彦総理にこう迫ったことがある。「あの約束の日は夏の暑い日だった。夏が去り、そして秋が来て、秋も去った。もうクリスマスセールが始まろうとしている。約束の期限は大幅に過ぎている」。新型コロナウイルスへの対応が後手に回る安倍総理に対しては、東日本大震災への対応を自民党が酷評してきた民主党政権の菅直人総理と「同じレベルだ」との声も飛ぶ。失礼ながら、安倍総理に1つ言わせていただきたい。コロナ危機が到来したのは寒い冬の日だった。冬が去り、そして春が来て、春も去った。

もうサマーセールが始まろうとしている。信頼を失った政権がこの国難を克服していくのは容易ではないように映る。

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