中学生になったら、一緒にテスト戦略を立てる
親子二人三脚で取り組んできた中学受験から解放されると、多くの親は「今までは私が付きっきりで見てきたけれど、中学生になったら自分で勉強させなくちゃ」と、いきなり手放そうとする。だが、これまで常に指示を出されてきた子供が、中学生になったからといって、突然自分から勉強できるようになるはずがない。
中学生になると、学校からの指示は出されない。特に難関中学は、自主性を重んじるため、あれこれ説明もしてくれない。例えば中間テストの前に範囲表が1枚配られるだけ。これを見て、ついこの間まで小学生だった子供が自分で計画を立てながら勉強を進めることなんてできない。そもそも範囲表の読み方もわからないだろう。そこで、まずは親が教えてあげる。
「どういう問題が出そうかな?」
「何をすればいいと思う?」
「ここに何ページの問題って細かく書いてあるけど、こういう問題はきっと出ると思うな」
長い目で見れば、中3までに自立できれば十分
そうやって、中学生になったらどういう勉強のやり方をするといいかアドバイスをし、限られた情報の中でどのような戦略を取ったらいいのか、親子で一緒に考えてみる。その時、親は指示をするのではなく、あくまでもアドバイスにとどめておくこと。そして、最後は自分でやることを決める。はじめはうまくいかないかもしれない。でも、少しずつ自分で考えて計画を立てられるように、親は徐々に距離を離し見守るスタンスに変えていく。最終的に中3までに自分で計画を立てて勉強できるようになればいい。
自分から進んで勉強をする子に育てたければ、親は幼少期の関わりを大事にしてほしい。それは手遅れという場合は、長い目で自立を促す。大事なのは、「うちの子は無理」と決めつけず、わが子の力を信じることだ。
(構成=石渡真由美)