アレキサンダー大王と宇宙戦艦ヤマトの相関関係

もう1つ印象的なのは、古代ギリシアのアレクサンドロス(アレキサンダー)大王の石棺があるトルコのイスタンブールの考古学博物館です。そこで、すばらしいレリーフ(浮き彫り細工)で飾られた石棺の案内板を見ると「イスカンダル」と書いてありました。トルコ語で(アラブ語も同じですが)「アレクサンドロス」は「イスカンダル」だったのです。

僕はそれを見て、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌にある「宇宙の彼方 イスカンダルへ」というフレーズがすぐに頭に浮かびました。物語の中で地球を救うために、宇宙戦艦ヤマトが向かったのが宇宙の果てのイスカンダルという惑星です。作者の松本零士さんはアレクサンドロスが好きだったのかもしれません。

日頃から本を読み、人に会うことでいろいろな知識を得ることができます。しかしその上で現場に行くと、また新たな発見が加わるのです。

(構成=八村晃代 撮影=藤原武史)
【関連記事】
入試すらない"N高"から、ついに東大生が生まれた理由
「1543年種子島に漂着し鉄砲を伝えた」のはポルトガル人ではない
「オンライン授業だけでは不十分」現役教師が声を挙げるワケ
実は公園も買い物も行けるイギリス「ロックダウン生活」の中身
日本人の「手作り布マスク」を見て、中国人が「この発想はなかった」と感動するワケ