歴史を勉強しようと思って本を読んでも、次の日には何を学んだのかを忘れてしまっていることはありませんか。誰でも簡単に勉強したことが記憶に残り、使える知識としてアウトプットできるようになる歴史学習法をご紹介します。

忘れない勉強法「脱・教養コンプレックス! 記憶にはコツがある」

最初にクイズです。「明治維新の立役者として思い浮かぶ人物を1人あげてください」――。

本棚から本を選ぶ女の手
写真=iStock.com/DusanManic
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すると、「坂本龍馬」と答える人がけっこう多いのではないでしょうか。しかし、維新において龍馬がどんな役割を果たしたのか、その功績はほとんどわかっていないのが、現在の歴史学者の共通認識です。実際、あらゆる史料を調べても、「維新の三傑」と呼ばれる西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允の3人の誰ひとりとして、明治政府樹立後に坂本龍馬に言及していません。

龍馬が薩長同盟の仲立ちをし、明治維新を成功に導いた功績者であれば、ひと言くらいコメントしていてもいいはず。三傑は薩長出身だから、土佐出身の龍馬を褒めたくなかったという説もありますが、それならば同じ土佐出身の板垣退助が何か言葉を残しているはずですが、こちらも記録がないのです。