柴田励司さんが薦める本リスト

(1)『未来を予見する「5つの法則」』 田坂広志・著 光文社
…「弁証法的思考」を活用して未来を予見──。社会企業家の支援に奔走する著者が、新たな知の技法を提唱する。
(2)『生かし合う企業 VS 殺し合う企業』 ジェフリー・ジェームズ・著 日経BP社
…デジタル時代に活躍する「サイバー・エリート」たちが、パワーと柔軟性を併せ持つ企業をどう構築したか探る。
(3)『ビジネス・エコノミクス』 伊藤元重・著 日本経済新聞出版社
…経済学のロジックとビジネスの現場で起こっていることを結びつけるとこれまで見えなかったものが見えてくる。
(4)『「分かりやすい説明」の技術』 藤沢晃治・著 講談社
…説明責任の重要性が叫ばれる昨今、人に「分かってもらう技術」が重要となる。実践的な手法を数多く紹介。
(5)『負けてたまるか!』 松平康隆・著 柴田書店
…松平氏は戦略的に育て上げたチームを率い、ミュンヘン五輪で見事金メダルを勝ち取った。8年もの歳月をかけた名監督の指導法とは。
(6)『組織を伸ばす人、潰す人』 柴田励司・著 PHP研究所
…トップとしていかに周囲の人間の「成長スイッチ」をONにするか。一人ひとりの生産性を高めるヒントを提案。
(7)『祇園の教訓』 岩崎峰子・著 大和書房
…祇園甲部の芸妓として多くの経営者を見続けてきた著者。どういった人が成功を掴むのか、つぶさに観察した傾向を明らかにしている。
(8)『ザ・プロフィット』 エイドリアン・スライウォツキー・著 ダイヤモンド社
顧客を十分理解することから利益が始まる。物語ベースで読みやすい本。これもできれば原文で読んでおきたい。
(9)『失言する人には理由がある』 福田 健・著 徳間書店
…失言をしたいと思ってする人などいない。それを生み出すコミュニケーションの失敗に着目したユニークな1冊。
(10)『1分間顧客サービス』 K・ブランチャード、S・ボウルズ・著 ダイヤモンド社
…顧客サービスの重要性が寓話的な物語を通して解説されている。こちらの1冊も原著で読むことをおすすめする。
(11)『課長 島耕作』 弘兼憲史・著 講談社
…やり手ビジネスマンの出世物語を通じて、日本の大企業の企業風土や人間関係を疑似体験でき、いい意味でも悪い意味でも参考になる。
(12)『現代の帝王学』 伊藤 肇・著 プレジデント社
…権力を握って自他のために役立てるのが、政治や経営。だが、権力は腐敗を招きやすい。人の上に立つ者に向けた「エリートの人間学」。
(13)『不確実性の経営戦略』 ハーバード・ビジネス・レビュー・編 ダイヤモンド社
…著名ビジネススクール機関誌に掲載された論文から、事業環境の激変に対応するための処方箋を集めて再編集。
(14)『幼児教育と脳』 澤口俊之・著 文春新書
…人が「人間らしく」育つためには8歳までの教育が決定的な意味を持つという。著者が提唱する「PQ」教育の有用性を説く。
(15)『真実の瞬間』 ヤン・カールソン・著 ダイヤモンド社
…スカンジナビア航空を瞬く間に再生させた経営者である著者が、その再生プロセスを通じて、真に顧客本位といえる経営について説く。

(溝上憲文=構成 梅原ひでひこ=撮影)