自分が好きなことを仕事というカタチにしているヒトたちを追う本連載。「ツイッター高校生」として名を挙げたのち、起業しつつ大学にも進学した梅崎健理さんの後編です。
※前編(>>記事はこちら)
梅崎健理(うめさき・けんり)●ディグナ社長
1993年、鹿児島県生まれ。長野県で小5まで育ち、福岡へ。福岡高校から代々木高校へ転校し、2012年同校卒。現在、慶應義塾大学総合政策学部在学中。2010年にはディグナを設立し、代表取締役就任。同社の設立と同日に、新語・流行語大賞「~なう」を受賞する。通称「うめけん」。
柴田励司(しばた・れいじ)●インディゴ・ブルー代表取締役社長
1962年、東京都生まれ。85年上智大学文学部卒業後、京王プラザホテル入社。在蘭日本大使館、京王プラザホテル人事部を経て、世界最大の人事コンサルティング会社の日本法人である現マーサージャパン入社。2000年日本法人社長就任。その後、キャドセンター社長、デジタルハリウッド社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役COOなどを歴任して現職。
常に仕組みが気になってしまう
――で、今年、慶應義塾大学に入ったんだよね? 大学入らずにそのまま起業しちゃえ、ってことにはなかったの? あ、大学生をしながらもう起業をしているんでしたね。会社はいつ、つくったの?
そうなんです。起業しています。会社を立ち上げるにあたって、はやりのWEBサービスでもつくってみるかと思っていたんですが、例えそうしたものが何もできなくても個人事務所扱いでもいいと思っていました。というのは高校生が“起業する”ってこと自体が珍しいだろう、それ自体話題性があると踏んでいました。
それで起業するって決めて2010年12月1日に登記したんですが、それも運がよくてですね、ちょうど同じ日に、流行語大賞をもらったんです、「~なう」で。起業して、受賞した人になれた。これはバズりました。
――なるほどね。会社はどんなことをしているの?
今はいろいろなお手伝いをさせてもらっていますが、まあ今は「若さをお金に換えている」というか、コンサル業ですね。高校生の感覚を伝えている。
ほんとに小さいころからネットを使っていて、感覚的にこれはおかしいだろうとか、こうすればコミュニケーションが生まれるとわかっているので、その按配を伝えています。ひらめきと洞察力に自信があります。
――現状世の中の大半の人はデジタルネイティブではないけれど、自分とどんなところが違う? 自分がデジタルネイティブだからこんなところが違うと気がつく部分はある?
デジタルだとやれる範囲がいっぱいありますよね。僕はプログラムを書けるわけではないし、ゲームが好きとかでもない。ただし、ウィキペディアで徹夜ができるくらい情報を調べるのが好き。それからモノでも組織でも、仕組みを調べるのも好き。
おじいちゃんおばあちゃんに携帯の使い方を教えたりすると、「あーこんなところに変なハードルつくって、もったいないなぁ」と感じることがよくある。そういうことに気がつけるのはデジタルネイティブだからなのかなぁと思うことはあります。普通に使っていると自然とそういう発想になる。
幼稚園に入る前くらいに人形劇を見にいったんですが、正面から見ないで裏から見ていたら、多動児だと思われて追い出されたことがありました。僕は常に仕組みが気になっちゃうんです。