無計画な「キャッシュレス決済」や「ボーナス払い」が招く悲劇

その3:クレジットカードなど後払いのキャッシュレス決済を多用している

2019年10月の消費増税をきっかけに、クレジットカードやデビットカード、電子マネーなどのキャッシュレス決済を活用する人が増えている。

筆者自身も、生活費を含め、ほぼキャッシュレス決済に移行し、どの方法が最も家計管理に適しているかを実験中といったところだ。

コロナ不況到来ともいわれる中、問題となるのは、「キャッシュレス決済の多用」ではない。使うこと自体は悪くない。だが、おトクだからと無計画に利用するのはまずい。とりわけ、後払いのクレジットカードの場合、銀行口座からの引き落としは、利用日の翌月の中旬以降など、2~3カ月後が多い。

新型コロナの影響がこれほどインパクトの大きいものになると予想せず、2月、3月にクレジットカードで高額な買い物やサービスを使用した人は、いま一度、いつ、どれくらいの引き落としがあるかを確認しておくべきだろう。

そして、今後しばらくはボーナス払いなどを控えたほうがよいだろう。仮に今は大丈夫でも、これから収入減となる可能性が否定できないからだ。

キャッシュレス決済は、便利でおトクな反面、現金よりも、お金を使い過ぎる点が最大の難点だということを肝に銘じておきたい。

公的支援は「あったらうれしい」くらいの期待度にとどめておく

新型コロナの感染拡大に関する国の支援策として、「現金給付」「消費減税」「所得補償」など、さまざまな案が出ている。支援を切実に必要としている層を中心にできるだけ早く対策が講じられるべきだが、公的支援はあくまでも生活費の一部を一時的に補塡ほてんするものだ。よって、公的支援をあてにして過剰な期待を膨らませるべきではない。永続的な支援があるわけではない。

すべきは公的支援への期待度はほどほどにとどめ、「万が一、給与の低下などにより家計に深刻な影響が出たとしたら……」と想定して、その事態に今から備えることである。

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