とにかく、一番風呂に入れ! 行動あるのみだ

「一番風呂に入れ!」。JR九州が民営化して以降、私が常に言い続けている言葉。つまり先駆者になれということです。「誰かが先にやって、うまくいったら私もやります」と考える人は多いのですが、私は「誰よりも先にやること」が重要だと考えています。

誰よりも先に行動するということは、失敗も多いです。しかしその失敗が糧となり、次の成功を引っ張り出すことができます。同じ失敗でも、人の真似をして失敗したら「下手くそ」と言われるだけですが、「一番風呂」なら取り組んだこと自体を評価されます。だから大いに失敗していい。その経験は絶対に役立つはずです。

「一番風呂」に入るためには新しいアイデアが不可欠ですが、残念ながら、アイデアを生み出すのに秘訣などはありません。まずは龍馬のように、行動あるのみ。行動しなくては「次はどうやったらいいか?」「何を目指せばいいか?」と、次の一歩がわかりません。失敗しても、行動に移したからこそ、次の一手が打てるものです。

「何かをやってみて世の中が変わる」、あの感覚を体験することが重要だと思います。同じステージで「ああでもない、こうでもない」と悩んでいると、だんだん閉塞してきます。そんなときは何か1つ変えてみる。そうすると見える風景も変わってきます。回り道かもしれませんが、そこから次の新しいアイデアが生まれるのだと考えます。

私は好きが高じて、社内で「JR九州龍馬会」という龍馬ファンの集いを結成しました。きっかけは全世界のファンを束ねる組織「全国龍馬社中」の理事の方から、企業名を冠した龍馬会があるのを教えてもらったこと。主な活動内容は、龍馬を語る飲み会です。現在130人くらいメンバーがいて、2020年で10周年になるんですよ!

(構成=澤 静 図版作成=大橋昭一)
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