[2] 目的を明確にする
現場の状況をしっかり把握したら、いよいよ会議の目的に移る。ハーバード・ビジネス・スクールの教授で、戦略論の決定版ともいうべき著書のあるマイケル・E・ポーターは、「戦略の真髄は、何をすべきでないかを判断することにある」と言う。だから、「何をすべきか」だけでなく、「何をすべきでないか」も問うことにしよう。
[3] 海兵隊の手法を使って計画を立てる
プロジェクトが計画段階に入ったら、アメリカ海兵隊が使っている「SWOT分析」と呼ばれる手法を使ってみよう。強み(Strengths)、弱点(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)について質問するのだ。
[4] 期待レベルを引き上げる
行動計画の基本的な骨組みが明確になったら、次は社員の目線を引き上げるときだ。効果的な質問を使うことで、それまでは不可能に見えていたことを目指す意欲を引き出すことができる。現時点で何ができるかを尋ねるだけでなく、社員がその限界を押し広げる気になるような質問をしよう。
[5] 現状に揺さぶりをかける
プロジェクトが始まってからは、定期的なプロジェクト会議の席で時々現状に揺さぶりをかける必要がある。快適なところに長居をしすぎると、ひとりよがりになりがちだ。ウィンストン・チャーチルは、第2次世界大戦中に戦場についての前提条件を覆すような質問をしたことで知られている。前提を揺さぶることで、司令官たちに別の選択肢についても検討させるために、そのような質問を戦略的に使ったのだ。
[6] 障害を突き止める
問題が発生したら──問題は必ず出てくるものだ──根本原因分析法をやってみよう。「なぜ」と、どんどん問い続けていって、表に表れた症状ではなく問題の原因を突き止めるのだ。問う種が尽きるまで問い続けよう。これは、問題の核心を把握するための効果的な手法である。