母親が受験直前のクリスマスや正月を盛り上げたワケ
渋幕の試験前日には、親子で「やれることは全てやりきった」という気持ちになれたぐらい充実した中学受験だったという。今、Sくんは渋幕での学校生活を満喫中だ。
6年生の直前期でも、母親は例年通り過ごすように心がけ、クリスマスやお正月もパーティーやお祝いをした。受験を特別視して行事を控えると、緊張感が子供に伝わってしまう。中学受験は特別なものではなく、この先も長く続いていく人生の通過点でしかない、と母親は話す。
「中学受験期間って、気づけば前のめりになっているときがあるんですよね。不安になってしまうときは近視眼的になり、合格だけが目的のようになっているときなんです。だから意識して視野を広く持つようにしていました」
母親の柔らかな口調からは、中学受験を親子の大切な時間として心から楽しんできたことが伝わってくる。中学受験をそうやって楽しめた理由は、両親が目の前のことだけにとらわれず、常に息子の将来を見据え、最善の行動をしてきたからと言えるのではないだろうか。