大塚家具を「拾う神ヤマダ」の共倒れリスク

父娘の対立による「お家騒動」の泥沼化で業績不振に陥っている大塚家具が、ヤマダ電機の傘下に入り、再建を目指す。3年連続で赤字の大塚家具は、不採算店の閉鎖や人員削減などを進めながら財務基盤を強化するために中国系企業などの提携先を模索してきた。そんな苦境の中、助け舟を出したのはヤマダ電機の創業者で経営の実権を握る山田昇会長だった。

ヤマダ電機会長 山田 昇氏(時事通信フォト=写真)

まさに「拾う神」の山田会長、買収を発表した2019年末(12月12日)の記者会見では「来期には黒字化する目標を立てたので、チャンスを与えないといけない」と前置きしながら「家具は粗利率が高いので、信用不安がなくなって売り上げが少し伸びれば、すぐに回復する。達成のために経営資源を全力で投入して支援する」と強調。しかも「家具と家電は融和性が高く、両社の強みが発揮できる理想の組み合わせ。品揃えの幅が広がり、ネットビジネスの発展も見込める」とも。

(写真=時事通信フォト)
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