「見切り発車のふるさと納税」はおすすめしない
戻ってくると、今度は、ぜんざいの代金を銀行の窓口で払うように言われる。
餅を焼くのかと聞かれて、焼くと答えると、今度は、6階の消防署に届け出をしてくるように言われる。
じゃあ焼かずに食べるというと、食中毒を起こしたらいけないので、地下の診療所で健康診断を受けてくるように言われる。健康診断のお金もきっちり請求された。
最後にぜんざいを食べることができるのだが、汁が入っていない。
「お役所だけに、甘い汁は先に吸ってあります」が落ちだった。
理屈の上では、2000円の手数料だけで、年間3万円分の返礼品をゲットできるという説明が成り立つ「ふるさと納税」。Aさんは、自分が納めている所得税はいくらなのか、申告会場はどんなところなのか。いろいろと事前に調べておく必要があったようだ。
せっかくの休みを使って家族で出かけたけれど、お金は1円も戻らず。子どもはインフルエンザにかかってしまった。
2万8000円の欲が満たされなかっただけではなく、休日の大切な時間を失い、子どもの健康を害された。
Aさんは、「ふるさと納税」のおかげで得をしたのだろうか、損をしたのだろうか。本人に聞いてみないとわからない。