「自分」で決めたルールを子どもたちは守る
そのルールをつくったのは「みんな」、つまり「自分」でもあるわけです。
だから、子どもたちはちゃんと守ります。食べたかったら13時15分になる前に戻ってくるし、遊びに夢中で決めた時間を過ぎてしまったら、ほかの子が食べても文句は言わない。
でも、そういうときはお腹が空いて仕方がないから、次は同じ間違いをおかさないよう慎重になりますね。
こんなふうに、なにかを決めるときに保育士が一方的にルールを押しつけることはありません。みんなで考えて、話し合って、納得できるルールを決めるのです。
ときにはお題自体も子どもたちから出てきます。
ケンカも、子ども同士で仲裁し合っています。
大げさかもしれないけれど、民主主義の基礎がつくられているんじゃないかしら。
ありがたいことに、小学校の先生や周りの大人の方々から「小俣幼児生活団にいた子どもたちは問題解決能力が高い」と言っていただけるのは、こうした保育のおかげかなと思います。
おうちでも、親が決めたルールを子どもに守らせるのではなく、一緒にルールを決めてみてはいかがでしょうか。
反発心の強いきかん坊でも、「自分が考えて決めた」という意識が芽生えれば、得意げに守ってくれるかもしれませんよ。