保育園児と幼稚園児で発達に違いがあるのか、長時間預けると悪影響があるのか――。働く親が気になるギモンに脳科学の専門家が答えます。
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「保育園児と幼稚園児は違うのか」問題

“わが子をどこに預ける(通わせる)か?”は、親にとって大きな課題です。特に、就学前の子供をもつ働く母は、「子供と一緒に過ごす時間の長さよりも中身が大事」と考え、子供を長時間預けながら日々奮闘しています。

しかし、信念を持って働く母の道を選んでいても、「(病気の時など特に)長時間ちいさな子供を預けるのはかわいそうなのだろうか?」と自ら感じることもあれば、周りからこれに近いことを言われ心を痛めた経験を持つ人も少なくないはずです。

実際には、「子供も楽しそうに保育園等に通っているし、仕事も(なんとか)できる」ために、上述のような強い風当たりに心を痛めてもかろうじて乗りきっているわけですが、子供が3歳を超え「小さい時から子供を預けるのはかわいそう」という風当たりが落ち着いてきたあたりから、新たな悩みに遭遇します。今度は「保育園児と幼稚園児ってやっぱり違うのよね」という見方が登場してくるためです。今は保育園とひと言に言ってもさまざまな形態があるにもかかわらず、この見方は根強く存在し続けています。