睡眠と密接な関係にある「深部体温」
睡眠と密接な関係にある「深部体温」は、夜中にかけて日中より1℃ほど下がります。その1℃の差を計算に入れて、日中のクーラーの設定温度より少し高めの27~28℃にするといいでしょう。クーラーの風が体に直接当たらないよう吹き出し口を調節するか、スウィング設定にするのをお忘れなく。
クーラーをつけっぱなしにするのを嫌ってオフタイマーをかける人がいますが、酷暑の場合、タイマーが切れたら室温が上がって寝苦しくなり、結局夜中に目が覚めて、もう1度タイマーをかけて眠り、数時間後にまた目が覚めて……ということを繰り返すよりは、寝やすい室温で眠りにつき、中途覚醒なしで朝を迎えたほうが睡眠の質が高まります。
クーラー同様、「1カ所に直接風を当て続ける」などの極端な使い方をしなければ、扇風機やサーキュレーターの使用も体に悪いわけではありません。風を直に体に当てるのではなく、壁に当てて部屋の空気を循環させたり、体に当てる場合も首振りに設定するなど、適宜クーラーと併用してください。ベッドに敷く冷却パッドなどの冷感寝具も、劇的な効果が得られない代わりに、体への影響もわずかです。賢く使っていきましょう。
ちなみに、副交感神経優位の状態をつくるには、入浴も有効です。暑い時期はシャワーだけで済ませがちですが、40℃以下のぬるめのお湯にゆっくり浸かってください。入浴により血行が良くなると、心身共にリラックスして、副交感神経が優位に働きます。また、体温よりも高い温度のお湯に浸かることで深部体温が上がり、その後体温が下がる過程で自然と眠気が誘発されます。ただし、寝る直前の入浴はかえって目が覚めてしまいます。寝る1~2時間前の入浴を習慣づけてください。
▼扇風機や冷却パッドも、適宜クーラーと併用して