人生100年時代、長く働き続けることの大切さはわかっていても、できることなら定年後はリタイアしたいと考える人は多いのではないでしょうか。中には長生きすることに悲観的になっている人もいるかもしれません。そこで、長く働くことの効用について、家計コンサルタントの八ツ井慶子さんと一緒に考えます。
※写真はイメージです(写真=iStock.com/kohei_hara)

長く働くのが嫌という人たちへ

こんにちは、家計コンサルタントの八ツ井慶子です。

こちらのコラムでは「人生100年時代」を軸として、いろいろなテーマから「新・家計」を考えています。今回は、「長く働く」ことについて考えてみたいと思います。

「人生100年時代」ともなれば(以前にこちらのコラムでもお話しさせていただいた通り)、多くの方が「長く働く」ことを選択する時代になるであろうと思います。実際、過渡期であるいま、定年の年齢を過ぎても働く人、あるいは働きたいと考えている人は増えています。

ですが、現時点においては、働くのは生活のためであって、本当はリタイアしたいというネガティブな就労を余儀なくされているケースも少なくないでしょう。あるいは、働くこととはそういうものと考える人も多いのではないかと思います。

もしそう考えるとしたら、人生100年時代なんて迎えたくないと思うでしょうし、長生きすらしたくないと、もっとも悲観的な考えにすら陥るかもしれません。

そうならないよう、誰もが安心して長生きできる社会の構築は、急務だと思うのです。

そしてそれには、まずは私たち一人ひとりが人生100年時代にきちんと向き合うことが大切なのではないかと思います。

もしいま「長く働く」のが「イヤだな」と思っていたしても、「あ、悪くないな」に変わることができたら、次のステップとして「では、多くの人が長く働ける社会はどうつくっていったらいいのだろうか」と、少しでも気持ちが前に進めるのではないでしょうか。

というわけで、前置きが長くなりましたが、今回はその一助になったらいいなという思いを込めて、「長く働く」ことを前向きに考えてみたいと思います。