言いたいことをよくこれだけ言えたものだ

8月2日、日本がホワイト国(輸出優遇国)のリストから韓国を外す政令改正を閣議決定。
「われわれは二度と日本に負けない」「加害者である日本が盗っ人猛々しく騒ぐ状況を決して座視しない。日本も大きな被害を甘受しなければならない」
8月5日、大統領府の青瓦台(チョンワデ)で開いた首席秘書官・補佐官会議。
「過去を記憶することができない国」「経済力だけで世界の指導的地位に立つことができない」
8月8日、日本が輸出管理を厳格化していた半導体材料の一部に輸出許可。
「変わらないのは不確実性が依然としてある点だ」
8月12日、青瓦台での首席秘書官・補佐官会議。
「われわれの対応は感情的ではない」
8月13日、青瓦台での昼食会。
「(輸出管理の厳格化は)日韓両国による友好と協力の努力に鑑みて実に失望することであり、残念だ」

こうやって振り返ると、15日の光復節での発言の穏和さが理解できると思う。それにしても一方的に言いたいことをよくこれだけ言えたものだ。その表現には、北朝鮮の自国擁護の声明と似たところがある。

日本攻撃が好きでそれが正義だと思っている

文氏が大統領に就任して2年余りが経過する。昨年10月には元徴用工問題の韓国大法院(最高裁)判決の確定、11月には慰安婦財団の解散発表、12月には韓国海軍によるレーダー照射事件と、日韓関係は戦後最悪の状態が続いてきた。

文氏だけでなく、歴代の韓国大統領は内政維持に反日感情を利用してきた。だが文氏の言動を見ていると、日本を攻撃することが好きなようにしか思えない。つまり日本攻撃が正義だと思っている節がある。

そんな文氏が、光復節で穏和な発言をしたことは重要だ。今回は歴史認識問題での直接的批判も避けていた。韓国メディアは「光復節の演説としては異例」「演説の中で経済発展を何度も主張」と報じている。文氏は対日関係の悪化によって韓国経済が打撃を受けていることに危機感を抱いたのだろう。