東証の市場改革で何が起きるのか

東京証券取引所(東証)は、東証1部の市場区分の見直しなど市場の再編成を検討しています。いま何が問題となって、どのように変わろうとしているのでしょうか。これまでの経緯から振り返ってみましょう。

1990年以降に起きた歴史的な出来事が、98年の「証券ビッグバン」です。同年に成立・施行された「金融システム改革法」により、取引所集中義務が撤廃され、上場株の取引所外取引が認められるようになりました。さらに大阪証券取引所(大証)は関西地区中心、東証は関東地区中心などといったエリア分けがなくなったため、売買が活発な東証のみに上場する会社数が明らかに増加したのです。

そうした流れを受けるかのように2013年、東証と大証が合併し、東証の上場会社数は1000社以上も増加。現在では3500社を超えるに至っています。この急増は大証グループに入っていたジャスダック(JASDAQ)も吸収した影響が大でした。