富士山の3倍以上の高さを飛ぶ

また、私も含め、ほとんどのパイロットがフライト中にサングラスを着用しています。フライトでは富士山の3倍以上の高さを飛ぶため、まぶしい光にさらされます。そのまぶしさを軽減し、紫外線の刺激から目を守るためにも、多くのパイロットがサングラスを使用するのです。サングラスの選び方にはポイントがあります。コックピットの計器ディスプレーには操縦に必要なデータが表示されていますが、光量の多い外のためにレンズを濃くすると、機内のディスプレーを見る場合、見えにくくなることがあります。そうならないよう、レンズの色は過度に濃くないものを。また、サイドから光が入り込まないような形状のレンズを選んでいます。

「人生100年時代」と言われる今、いつまでも現役で活躍し続けるためにも目は大切です。ぜひ実践してみてください。

西山裕一(にしやま・ゆういち)
全日本空輸・機長
1977年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、全日本空輸に入社。エアバスA320やボーイング777の副操縦士を務め、現在はボーイング777の機長。
(構成=大高志帆 撮影=村上庄吾)
【関連記事】
「筋トレ後にステーキ」は大間違いな理由
ANAがハワイ線にカウチを導入できた理由
自分の舌が"濃い味中毒か"を検証する方法
薬をやめても寿命はほとんど変わらない
骨盤のゆがみがもたらす思いがけない病気