5分野の学問の共通項は、人間の心の本質を研究する学問

これら5分野の学問の共通項は、人間の心の本質を研究する学問だということです。私が尊敬する多くの一流のビジネスパーソンは、これら5分野のような「人間の本質の理解」に関心の高い人が多いと感じます。一般に読書を趣味と公言する人は多いのですが、教養あるビジネスパーソンはとりわけこうした分野の本を選ぶ傾向がありますね。

この5分野のほかにも、特定の政府が広めるプロパガンダや単語の暗記ではない、人と集団の行動パターンを学ぶという意味での歴史学習も、教養を身につけるうえで素晴らしい機会を提供します。

海外の金融業界でもトップクラスの人は、先日対談させていただいたジム・ロジャーズさんのように歴史や哲学を専攻した人が多いんですよ。仕事のかたわらに歴史や哲学、さらに心理学についての知見を嗜むことは人間、ひいては自分自身の本質的な性質を学ぶうえで貴重な機会を提供してくれるでしょう。

品格を上げるポイント:「承認欲求」で趣味を選んではいけない

ムーギー・キム
P6 Partners(シンガポール)共同代表
慶應義塾大学総合政策学部卒業、INSEADにてMBA(経営学修士)取得。外資系金融機関などを経て現職。著書に『最強の働き方』ほか。
 
(構成=金井良寿 撮影=永井 浩 写真=PIXTA)
【関連記事】
外国人の質問「神社と寺の違いは」神回答
子供4人を東大医学部へ入れた主婦の脳育
"中途半端なエリート"ほど不幸になる理由
「本質的には」が口癖の人は思考力が高い
頭の良い人がいちいち英単語を覚えない訳