「上着のボタンは留めておくんだよ」

今も昔も永田町には志ある政治家、そうでもない政治家、熱心な支援者、政治力にあやかりたい人、素性の知れない仲介者や詐欺師まで、さまざまな人間模様が渦巻いています。

故・小渕恵三総理元秘書 瀧川俊行氏

その中で与党国会議員の秘書の仕事は、「ものを頼まれる」こと。市町村からの公の陳情から、「子供が家出したから内々に捜してほしい」という相談まで、内容は千差万別です。

おまけに、毎日、電話や対面で無数の相談が寄せられます。2004年の日歯連事件で引退するまで30年以上も永田町に身を置いた僕が対応した相談事は数え切れません。何千、何万件という頼まれ事を捌くことが秘書として最も大事な仕事の1つなんです。相手が詐欺師であっても、邪険にはできません。秘書は先生たちの名代ですから、その対応1つで先生の顔に泥を塗りかねないし、紹介者の顔をつぶすことにもなりかねません。だからこそ、ことさら礼儀とマナーが求められるんです。