育児のストレスもあり、夫婦そろってネットショッピング
私は和美さんに、1週間に1回くらいのペースでいいので、ご夫婦で「家計簿の振り返り」をすることと、予算感を持ってお金を使うための仕組みづくりとして、プリペイド式のカードの利用をすすめてみました。
というのも、和美さんは育児休暇に入ったあとに、「子どもを抱いたまま、レジで財布を開けて小銭を数えるのが面倒」と感じて、クレジットカードを使うことが増えていきました。また、育児のストレスもあり、夫婦そろってネットショッピングでの洋服や嗜好品の衝動買いも、かなりの額にのぼっていました。
クレジットカードは便利ですが、あとで引き落とされるのでお金が減っていく実感が持ちにくく、ズルズルと支出が増えていきがちです。一方、プリペイドにすればそれも防ぐことができます。最近話題のQRコード決済を使ってもいいでしょう。
「ついで買い」「つられ買い」「ポチっと買い」ムダ使いの悪癖
家計簿の振り返りと、プリペイドカードでの予算管理に取り組んだ和美さんと、1カ月後にお会いしました。
「毎週日曜日の夜、子どもを寝かしつけたあとに、夫とふたりで家計簿を見ながら、『これは必要? 欲しかっただけ?』とゲームをやるように仕分けをしてみました。すると、『必要なかった』ものが次々に判明しました」(和美さん)
晩ご飯の材料を買いに行ったのにアイスやお菓子を「ついで買い」、特売につられて必要のないものまで「つられ買い」、インターネットでよく考えずに「ポチっと買い」など、お金の使い方のクセが、少しずつわかってきたそうです。
同時に食費は1週間1万5000円と予算を決め、「LINE Pay」にチャージして使ったところ、残高を意識しながら買い物をしたので、オーバーすることなく予算が守れたそうです。
これまでは、スマホは大手キャリアのものを使い、洋服や化粧品はデパートで購入し、ワインはせっかく買うならそれなりの質のものをと高額な商品に手が伸びていました。また、夫婦共通の趣味であるスマホゲームでは2人合わせて月3万円も課金していました。