韓国とはすきを見せずに交渉するしかない

4月13日付の毎日新聞の社説はまず、こう主張する。

「日本政府には『敗訴は予想外』との受け止めが多いが、対応に問題はなかったか。検証が必要だろう」

やはり安倍政権はこれまでの対応をきちんと検証する必要がある。十分な検証がなされなければ、これから始まる韓国との2国間協議も失敗する。

毎日社説は続けて指摘していく。

「上級委員会が1審で問題視したのは手続きの誤りだった。韓国側は魚類が生息する水域の環境まで含めて考慮すべきだと主張したが、十分に議論されなかったという」
「『日本の水産物は科学的に安全』という1審の事実認定は上級委員会も変えていない。日本の検査は国際基準より厳しく、基準値以上の放射性物質は検出されていない」
「日本政府は今後、輸入規制を巡り韓国などと個別に協議する方針だ。その際、必要なのは安全性をより丁寧に説明していくことである」

冷静で丁寧な説明こそが、韓国を説得させるための武器だと思う。2国間協議で韓国は手練手管を使って日本の主張を封じ込めようとしてくるはずだ。日本は丁寧に言うべきところを言って、あらがう韓国を説得していくべきである。その際、大切なのはすきを見せないことである。

韓国からの訪日客は昨年、過去最高を更新

後半で毎日社説はこう指摘する。

「韓国が神経質になるのは、日本の水産物に関する情報が不足している面もあるのではないか」
「消費者への働きかけも重要だ。韓国からの訪日客は昨年、過去最高を更新した。日本の食文化への関心も高い。安全性に理解が深まれば、インターネットで評判が広がる効果も期待できる。説得力を増すには日本国内の風評被害防止も不可欠だ」

その通りだろう。今回の逆転敗訴は、韓国に日本の食文化の素晴らしさを示す絶好のチャンスと受け止めるべきだと思う。

(写真=時事通信フォト)
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