サブプライムローン問題が顕在化して約2年、世界中で金融危機が起き、世界経済も大きな打撃を受けた。

<strong>水野和夫</strong>●三菱UFJ証券・参与・チーフエコノミスト。1953年生まれ。80年、早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。八千代証券(現三菱UFJ証券)入社。2005年より現職。著書に『金融大崩壊』ほか。
水野和夫●三菱UFJ証券・参与・チーフエコノミスト。1953年生まれ。80年、早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。八千代証券(現三菱UFJ証券)入社。2005年より現職。著書に『金融大崩壊』ほか。

サブプライム問題の出発点はどこだったのか。それは、アメリカがドル高政策を打ち出した1995年。資本が国境を超えて自由に動くことで金融経済が実体経済を、いわば「尾が犬を」振り回すようになったのはここからだった。