【小売】普通は、社長から連絡が入っています、というメモぐらいは入れるけどね。でもそんなことも言っておかないといけないんだろうね。

【広告】臨機応変に対応ができない。だけど、命令にちゃんと従っているのは間違いない。もし、ゆとりが「誰も入れるな、電話もつなぐなというあなたの命令に従順に従いました。どうしてあなたは怒るんですか」と言ってきたら、こっちも何も言えない。こんな話はいくらでもあるよ。

【サービス】顧客からのクレーム対応の判断を彼らにさせるかどうかは、悩むところだ。原因がはっきりせず、会社として非があるとわかって正式に謝罪する場合もあるが、ケースによっては、悪くないと思ってもまずは謝りに行けと指示する場合もある。これをゆとりに判断させるのは非常に難しい。

【製薬】そう。それで困ったケースもあった。若い社員が得意先の医師とトラブルを起こし、揉めたことがあった。本来ならすぐに上司に報告すべきだが、本人は伝えていなかった。そのうち医師が怒りだして問題が大きくなって初めて上司が知ることになった。昔ならオフィスに戻ると上司がいて「今日はどうだった」と聞いたものだが、今は上司が席に座っていることも珍しいのでそんな場面も少ない。

【小売】ゆとりにしてみれば、相手がどうして怒っているか理解できなかったんだよ。上司に隠そうという意図はなく、おそらく真面目だからちゃんと報告したいと思っていた。相手がなぜ怒っているのかという理由まで理解したうえで「こういう理由で怒られました」と説明したいだけなんじゃないか。

でも、そこでタイムラグが発生する。昔なら○○さんを怒らしてしまいましたと、オフィスに戻ったら上司に言う。「どうして怒られたんだ」と言われ、「わかりませんが、とにかく怒られました」と。「バカヤロー、じゃあ明日の朝一番に俺も一緒に行くから」という感じになったものだけどね。

【製薬】そう。医師が怒ったから、自分が失敗したということはもちろんわかっている。でも、なぜ怒ったのかを確認し、その理由や原因まで確認してからでないと、報告してはいけないと思っているんだよ。でも、怒った医師は翌日に上司が謝罪しに来るだろうと思っている。だが来ない。1週間後には、もう怒り心頭に発している(笑)。