「整理」と「整頓」の違いを考える

「整理整頓をする」というように、整理と整頓は同義と捉えられがちです。しかし、本質は異なります。それぞれの意味を簡単に見てみましょう。

【整理】
基準に基づいて「要るもの」と「要らないもの」に分け、「要らないもの」を捨てること。

【整頓】
ある基準に基づいて「要るもの」を誰もが使いやすいように配置・配列すること。誰でもすぐ取り出せるようにすること。言い換えると、

「整理=捨てる」
「整頓=誰もが素早く探せる工夫」

きれいに陳列すれば整頓したことになると誤解している人がいますが、そうではありません。前提になるのは、「定位置」「定品」「定量」です。定位置に、これと定めた品を、必要と定めた量のみ、使いやすく、かつ、戻しやすく配置・配列することなのです。

「見極めBOX」にとりあえず捨てる

まずは試しに机周りの書類やモノを「捨てる」ことから始めましょう。

試してほしいのが、「見極めBOX」を使う方法です。これは「捨てるかどうか見極めるため」の箱で、モノをドサッと入れられる段ボール箱を用意してください。

(1)足元に「見極めBOX」を置きます。
(2)手に取った書類やモノが必要かどうか判断し、「いらない」ならゴミ袋に捨てます。
(3)判断に迷ったとき、必要かどうか「迷った」ときは、「見極めBOX」の中に入れます。

見極めにかける期間は、1週間、1カ月など、自由に決めて良いです。その間、「見極めBOX」にあるモノが必要になった場合のみ、正規の置き場所を決めて収納します。つまり、期間中に一度も使わなかったものは「いらない」を意味しています。

この方法を、何度も繰り返していると、要らないものを「選別する力」が磨かれていきます。