「ロジカル型」は数字遊びで笑いを誘う

論理的に整理立てて話すのが得意。数字にめっぽう強い。反面、ロジカル型はとっつきにくい面もあり、感情面を軽視しがちです。そこで強みを活かして、弱みを補う戦略が必要になります。

・「数字遊び」で笑いを誘う

得意の数字で語呂合わせして覚えてもらうのもいいでしょう。「私の久美子という名前のとおり、93万5000円で発売します」など、自分の名前を語呂合わせしたり、「25.9度の角度で『ズゴック』(アニメ「機動戦士ガンダム」の戦闘用ロボット)です」など、数字を言葉に置き換えれば、得意な数字の強みを活かして、聴き手も受け入れやすくなります。

ポイントは、あくまでまじめな表情で言うこと。その方が、面白味が際立ちます。ウケなくても気にしないことです。さらに面白味を加速させます。誰かの「クスッ」という笑いがもれれば大成功。「クスッと笑い」は氷山の一角と心得ましょう。みんな心の中で爆笑しています。しつこく繰り返せば、どこかで耐えきれなくなり、必ず全員が笑い出します。

「中学生でもわかる」話し方を

・「暮らしの言葉」で伝わりやすく

ロジカル型は、専門用語を多用しがちなところがあります。カタカナ用語は難しいことを一言で説明できるメリットがあり便利なので、ロジカルな人ほど多用しがちです。でもプレゼンの鉄則は、どんな人でも分かる言葉で話すこと。「中学生でも分かること」を目安に、分かりやすく話してください。

私はこれを「暮らしの言葉」と呼んでいます。もし感覚が分からなければ、一度家族の前で話してみてください。家族が理解できれば、暮らしの言葉で話せています。もし家族が理解できなければ、それは本質的なことを話していない証拠です。プレゼンは、暮らしの言葉で話しましょう。

・ロジカル型の人物例:日銀の黒田東彦総裁

数字に正確でロジカルな説明は一級品。仕事は頑固で無表情。しかしたまに見せる笑顔は驚きのチャーミングさで、見られればラッキー。財務省内の愛称は「クロトン」だそうです。愛称に人柄がにじみ出てます。