妻が不機嫌になったのは、お腹が空いているときが多かったと記憶しています。自分は空腹を我慢できても、妻がそうとは限りません。食事のスケジューリングにも配慮したほうがよいと思います。

1年半の世界一周を終えて「行ってよかった」と感じるのは、妻と共通の思い出が増えたことです。たまたまテレビにマチュピチュの風景が映れば「ここでピスコ(ペルーのブドウの蒸留酒)・サワー飲んだよね」などと会話が弾みます。1年半の旅の記憶は、夫婦の団らんを一生賑わせてくれます。

旅に出る前と後では夫婦で共有する価値観の度合いが深まりました。たとえば帰国してから住む家を決めるときも、物件のよし悪しや利便性、コストを総合するとここがいい、というのがお互いに一致するのです。

松本祐貴(まつもと・ゆうき)
編集者
ライター、世界のマイナー酒、居酒屋研究家。1977年、大阪府生まれ。2013年1月から約1年半かけて、妻と世界一周旅行をした。著書に『泥酔夫婦世界一周』など。
(構成=宮内 健 写真=iStock.com)
【関連記事】
勢いで「早期退職金」もらうバカの末路
60代の後悔"不要品は捨てればよかった"
海外移住した超富裕層が不幸にあえぐワケ
月収44万68歳の悩み"暇で暇で死にそう"
毎月3万の貯金で"暗黒人生"は変えられる