京都市条例に基づき、京都大学の周囲に設置された立て看板(タテカン)も撤去すべきかどうか。「京都文化の一部」と撤去に反対する京大関係者の意見を橋下徹氏はどう見るか。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(10月30日配信)より、抜粋記事をお届けします――。
京都大学の正門=京都府京都市(写真=時事通信フォト)

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「京大らしさ」は市条例より優先するのか?

京都市の強烈な屋外広告物規制条例は、当然、京都大学のタテカンも規制対象にしている。だから京大の敷地外の道路に向けて設置されているタテカンは撤去しなければならなくなったんだ。

そうしたら京都大学の学生だけでなく、大学OBからも「京大のタテカンを撤去したら京大らしさがなくなる!」「タテカンは京都の風景の一部、京都の文化の一部だ!」なんて文句が出てきた。挙句の果てには「大学の自治の侵害だ! 自由な学風が害される!」という声まで上がったとのこと。

僕は、出演していた関西テレビ「報道ランナー」という番組で、ボロボロになった京大吉田寮の閉鎖をめぐって大学と学生が揉めている話題が取り上げられた時に、このタテカン問題も持ち出し、「京大は特権意識が強すぎるんじゃないか」と苦言を呈した。だって「タテカンは京大らしさだ」なんて言い出したら、京都市内で屋外広告物を撤去させられた他の民間事業者も同じことを言い出すからね。

民間事業者の屋外広告物を撤去するのに、京都市役所はこれまで並々ならぬエネルギーを割いてきたんだ。民間事業者の中には「自分たちの営業戦略・戦術として屋外広告物は必要不可欠だ」と強硬に主張していたところもあって、市役所はこのような事業者を説得するのに莫大な労力をかけてきた。そして市役所職員の頑張りによって、やっと京都市内の民間事業者全体が屋外広告物の撤去に納得し始めてきたところなのに、こんなところで京大だけにタテカンの設置を認めたら、市役所職員のこれまでの努力が全てパーになってしまう。

そして京大関係者が「京大のタテカンは京都の風景の一部、京都の文化の一部だ」なんて言うことは、驕り以外の何ものでもないね。何なんだ、その特権意識はよ! 本当に京大のタテカンが京都の風景や文化の一部として保存しなければならないようなものなら、京都市民の代表である京都市議会の審議でそのような結論になってるよ。

これに加えて、例の藤井ちょび髭が京大教授だということもあって、坊主憎けりゃ袈裟まで憎しじゃないけど、僕は番組で京大批判を繰り広げたんだ。

「京大は、学生に民主主義というものがなんたるものかをきちんと教えろ! 特権意識が強すぎる。大学の施設管理について学生の自治権などない。もし吉田寮が地震などで崩壊して、中に住んでいる学生に危害が及んだら、いったい誰が責任を取るのか。京大は、もっと学生をきちんと教育しろ!」とね。

僕が息巻いて、口から泡を飛ばしてそんな話をしていたら、ピンポン・ピンポンと鳴って、「本庶佑京大特別教授がノーベル賞受賞決定!」というテロップが流れてきた。

当然、番組として次はこの話題。

そりゃ、「京大はやっぱり凄いですね」と言わざるを得ないだろ! しかもこれだけ京大批判を展開していたこのタイミングで。ほんと参ったよ(笑)。僕のことをとにかく嫌いなアンチたちは、ネットの中で大笑いしていたな。

ノーベル賞受賞者を日本の中で一番輩出している京大の力は凄い。でも、問題もある。京大は、問題は問題としてきちんと対応してくれよな!

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