「ネット上で自分の考えなどを定期的に発信している」と答えた人は、若手低年収層では15.7%に留まるが、若手高年収層は37.5%に上る(図5)。また「ネット上で主催イベント・セミナーの告知・集客をしたことがある」という人も若手高年収層のほうが多かった(図6)。

「発信のコツは、ニュース記事などに対して、自分なりの見解や解釈、独自情報など8~12行くらいの簡潔なコメントを付けて投稿すること。なんにでも自分の意見、考えをもつという癖をつけると、仕事上でも様々な場面で活きてきます」

一方、インターネット上で悪口や嫌がらせをされた経験がある、という回答は、若手高年収層で際立って高く、16.7%に上る(図7)。積極的に発信をしていった結果、反発や炎上を招くことも少なくはないようだ。

吉沢氏の周辺の高年収層の間で注目を集めているSNSは、Instagramだ。

「たとえば、できるビジネスマンは使える飲食店を押さえているものですが、高年収層は様々なバイアスがかかっている既存の口コミサイトを信用しなくなってきています。それよりも、信頼のおける知り合いの口コミのほうが確実です。Instagramはそうした情報の収集の場としても使えます」

調査方法●編集部とマクロミルで実施。個人年収500万円未満250人、個人年収1500万円以上250人から回答を得た。調査日は2017年5月24~26日。

吉沢康弘
インクルージョン・ジャパン 取締役
東京大学大学院工学系研究科修了。P&G、Human Value社を経て、ライフネット生命保険の立ち上げに参画。同社を経て、インクルージョン・ジャパンを創業。著書に『これからのエリートだけが知っている仕事の強みの磨き方』などがある。
(図版作成=大橋昭一)
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