自分を変えるにはどうすればいいのか。「プレジデント」(2017年1月30日号)では、1日、1年、10年という3つのスケールに応じて、目標の立て方を「プロ」たちに聞いた。第3回は「長期目標」について――。(第3回、全3回)
▼長期目標
出世、ワークライフバランス、年収倍増……10年後のなりたい自分に向けて動き始めよう
誓い:1
いまの会社で出世コースに乗りたい
野村証券で最年少、出世した秘訣
いまの会社で出世したいと思ったら、どんな行動をとればいいのだろうか。
野村証券に勤務していたころ、数々の営業記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動になったZUU社長兼CEOの冨田和成さんは、当時、どんなことに気をつけていたのだろう。
「僕は出世しようとは思っていませんでしたが、5年でセールスナンバーワンになろうと思っていました。そこで威力を発揮したのが、PDCAの習慣です。5年でセールスナンバーワンになるという目標から逆算し、現在地から目的地への行き方を想定し、そのためにすべきことをリストアップして日々のTo Doに分解していく。そしてそれを振り返って調整を加える。その繰り返しです」(冨田さん)
しかしこと出世となると、さまざまな要素が影響してくる。ヘッドハンターの武元康明さんは「出世には運も大いに関係します」という。
企業には、成長・発展の過程でさまざまなフェーズがある。武元さんは企業がいまどのフェーズにあるのか、「創業拡大期」「安定期」「最上志向期」「衰退・変革期」の4つに分類する。各フェーズによって、求められる人材や評価される人材のタイプが違うのだ。