▼GDP4カ月の壁を越えるかがポイント
自分だけでなく、お金も働かせるべし
乱高下する株相場。マクロの視点ではどのように見通せば良いのか。
時価総額ベースの株価指数であるTOPIX(東証株価指数)と名目GDPとの関係を確認すると、歴史的にTOPIXはおおむね名目GDPの2カ月分~8カ月分のレンジ内で推移している。しかし、1990年代のバブル崩壊後は、TOPIXが上昇しても名目GDPの4カ月分の水準が天井となり、その後は株価が下落に転じる現象が何度も繰り返されてきた。
最近の株価水準はTOPIXが名目GDPのレンジのほぼ中央に位置していることから、バブル崩壊後の「失われた20年」と同じパラダイムで評価すれば、すでに天井圏だとみる向きもある。この状況は今後どう推移するのか。熊谷氏は「経済情勢を考えても先行きは不透明。年内は安定しても19年以降は変化が起こるリスクに目配りが必要だ」と指摘する。