仕入れた知識は、発信して覚える

たとえ情報を集めても、手元の資料を読み上げているだけでは、「知っている」雰囲気を演出することはできない。そこで短時間で記憶に定着させる方法として、得た情報を自分から発信することを日高氏は挙げる。

「私の場合、覚えた情報でクイズに解答することが目標でした。そうやってアウトプットをはっきりイメージできていると、覚えようというモチベーションが上がります」(同)

発信といっても、人前で発表するような目標まで持たなくていい。聞いた話を友達にすぐ伝える。ソーシャルメディアで興味があるニュースなどについて書き込む。さらに覚えた単語を口でつぶやくだけでも、頭の中の情報が整理される効果があるという。

もうひとつの記憶定着術が、情報を感情と結びつけて覚えること。ここでもソーシャルメディアが利用できる。

「ニュースを流すマスメディアのアカウントをフォローするのは標準的な方法ですが、情報をそのまま認識しているだけでは、記憶には残りにくい。それよりもニュースに対して感想を書きくわえている、“一言多い”アカウントをチェックするようにしましょう。『この人の言う通りだ』でも『おかしな意見だな』でも、その感情がフックになって、後でニュースを思い出しやすくなります」(同)

▼あっという間に記憶定着
・ニュースを感情に紐づける
 Twitterなどのソーシャルメディアで、ニュースサイトのアカウントをフォローするのは知識を得るのに有効だ。より理解を深めたい場合、ニュースに対して意見の多い人をフォローすべきだという。
「無関心な情報は頭の中を左から右へ流れていくだけですが、あのとき悔しかった、嬉しかったなど、感情を伴った記憶は引っかかりがあるため定着しやすい。よく知らない話題を知人がリツイートしているだけでも、『こんな話題に興味あるんだ』という気持ちがフックになって、意外に覚えてしまうものです」(日高氏)
・得た情報はすぐに放出
「さまざまな方法で蓄積した情報は、なるべく早く人に話すように心がけましょう。頭の中で話を組み立てるうち、情報が整理されます」(日高氏)
 新しいキーワードを覚えたら、知人との会話中に積極的に使ってみる。家に帰って、家族に「この言葉知ってる?」と話してみる。独り言で口にしてみる。そうすれば頭の中で反芻するよりも、一段階記憶が深まる。
「よく知らないキーワードをあえてソーシャルメディアに書き込んでみるのもいい。ほかの人から反応があれば、より印象に残りやすくなります」(同)
・アナログのツールも駆使
 感情に紐づけたり、すぐ話してみたりしても、なかなか頭に入ってこない相性の悪い情報というものがある。心と口を使って覚えられないなら、手を動かしてみよう。
「オーソドックスな手法ですが、受験生のようにルーズリーフやノートなどに覚えられなかった単語をジャンル別に書き連ねます。白いページが黒く埋まっていったり、ルーズリーフが厚みを増していくと、努力した証しが目に見えて、知識が増えている実感が湧く。私のクイズに対応する基礎知識は、この方法で築きあげました」(日高氏)
(写真=iStock.com)
【関連記事】
仕事がデキる人ほど適当に手を抜いている
話が長い人に長くさせない"空気の作り方"
「大人の学び直し」に必要な3つの習慣
働きすぎな日本の「社畜」に伝えたいこと
「できる人」と思わせるスマートな質問法