ビジネスは「勝ち馬」に乗るのが大事

働き方改革に力を入れたことでも知られる。赤羽(東京都北区)にあった自社ビルから東京駅が見渡せる最先端オフィスビルに本社を移転。オフィス内は個人の固定席を設けないフリーアドレス制とし、さらに時短や在宅勤務を導入。会議やミーティングを極力なくし、そのための資料づくりも不要とした。またダイバーシティを重視し、女性管理職の登用も積極的に行うなど、職場環境と働き方をすっかり変えた。

──株の上場に着手し、同時にオフィス移転と働き方改革にも着手した。

【松本】「上場は創業者の遺言だったんです。私は株主でもなんでもないから、気楽にやりましたけど(笑)。実は、上場の審査に関係ないことも、上場基準だからと言って変えました。たとえばゴルフの会員権や絵画などの資産を持っちゃいけないということは審査基準にはないけど、大量の絵を4枚だけ残して後は全部売った。会社はビジネスをするところ。ビジネスに何の関係もない資産はいっさい持たないよと」

「八重洲にオフィスを移したのは、赤羽にあったビルがいくつものフロアに分かれて不便だったからです。フロアが分かれると、人も情報も分断されてしまう。カルビーくらいの社員数では、全体が見渡せるくらいがいい。だから以前のオフィスはカルビーの仕事にはふさわしくなかった。それにファミリーデーで家族を連れてきたとき、『パパのオフィス、格好いいね』って言われたほうがいいでしょう」

「引っ越すのに抵抗を感じた人もいたでしょうが、いまあのビルに戻りたいと言う人はいないと思いますね。さらにテレワークと在宅勤務制度をつくって『オフィスに来なくてもいい』と社員に言いました。もちろん、家で仕事するのが嫌な人は会社に来ればいい。しかし在宅勤務を選ぶ人はどんどん増えています。そのほうが仕事の効率がいいから」