妻のKEIKOの病状については、「小学4年生の漢字のドリルをやっている」「コミュニケーションが日に日にできなくなっている」「KEIKOの脳は一般の脳の考え方ではない」「看護師がうちに来ていることも認識していない」と涙を見せながら語り、会見を見た視聴者に「彼女の回復は思わしくないのだ」「小室も大変だな」という印象を強く与えた。

また「妻と2人の生活を基本に考えるべきだった」と、さも反省しているかのような物いいをして、同情を引き「世論は沸騰した」(文春)のである。

「俺だけがベッキーの頃からクソ文春といい続けてきた」

この会見の直後からSNSで文春批判が巻き起こった。

「他人のプライバシーやデリケートな部分を推し量らずに、心も理性もない報道をするのはもはや人間の所業ではない」「先生を引退決意させた文春を私は許さない」「さっさと廃刊して下さい」「人の不幸で食べたご飯がそんなに美味しいですか? 文春全員がゲスの極みだ」などなど。

中でもホリエモンこと堀江貴文は、自身のツイッターとフェイスブックで、文春をこう非難した。

「やっとクソ文春のヤバさが大衆に浸透してきたか。結局こうなるしかないビジネスモデル。ベッキーの頃は(文春を)持ち上げてる奴らばっか。俺だけがベッキーの頃からクソ文春といい続けてきた。こいつらは調子に乗って部数稼げてるって思い込んでるだけだから、大衆から攻撃されるとすぐメンヘラ(精神疾患をわずらっている人=筆者注)になる。すぐに潰せる」

いいたい放題である。

「小室哲哉“裏切りのニンニク注射”」との見出しで不倫疑惑を報じた『週刊文春』(2018年1月25日号)の誌面。

多少の批判で撤退するほど週刊誌はヤワじゃない

各紙も「文春砲に吹く逆風」(朝日新聞)などと特集を組んだ。私は取材に来たメディアにこう答えた。

「週刊誌は創刊以来、不倫を含む『スキャンダル』と『メディア批判』は大きな柱。けしからんという声は昔からあったが、そこは揺るがない。文春だって引退させたいと思っていたわけではないだろう。多少の批判で撤退するほど週刊誌はヤワじゃない。これだけ不倫報道が注目されるなら、今後も情報が手に入れば不倫報道は続くだろう」

「第一、引退の理由の一つに妻の介護を出すなど、男らしくない。はっきりと、売れなくなったから辞めるといえばいい」

だが、さすがに強気でなる新谷編集長も、思いがけない批判にさらされ、弱気になっているのではないかと心配していた。