「横暴」になれば、気持ちも楽になる
1つの解決策は「横暴」になることです。相手のことをまったく考慮しなければ、嫉妬もしません。頼みづらいと思うこともないでしょう。下品な人こそ出世しやすいことがビジネスにはありますが、それは無理な仕事でも他人にどんどんお願いをできるから、と言えるでしょう。しかし、横暴になりたいとは言いづらいでしょうし、横暴になった人は得てして、キャリアの中で潰されるものです。
では、どうすれば頼みづらいことを頼めるようになるか。それには、「事務的になること」がおすすめです。
「相手がどう考えるか」という感情をドライに排除して頼めば、嫉妬の発作が起きることも避けられる。自分の中で、他人に何かをお願いする方法をパターン化してしまえばいいのです。あれこれ考えるのではなく、事務的に用件を伝えることをクセとして体に覚えさせてしまえばいい。
ごちゃごちゃした感情を抜きにした「お願い」体験を重ねることで、気持ちも楽になる。「どう伝えれば相手が喜ぶか」「あの人と比べて自分なんかが……」といったモヤモヤから自由になって、自己肯定感を高める。そうすれば、相手と自分の違いに悩むこともなくなり、コミュニケーションも円滑になるのです。
大嶋信頼
心理カウンセラー
米国・私立アズベリー大学心理学部卒業。『いつも「ダメなほうへいってしまう」クセを治す方法』など著書多数。
心理カウンセラー
米国・私立アズベリー大学心理学部卒業。『いつも「ダメなほうへいってしまう」クセを治す方法』など著書多数。
(構成=伊藤達也)