生保会社のライバルはアリババやグーグル!

新オフィスは社員同士のコミュニケーションの活性化と業務効率化を図るため、最新の設備が導入されている。

メットライフ生命ではいま、シャー氏が掲げる「今までにない新しい生命保険会社になる」を合言葉に、これまでの生命保険の枠を超えた価値を提供する取り組みに挑んでいる。死亡保険が主流だった商品戦略から長寿化への備えを重視した商品にシフトして、最近は疾病の予防、早期発見、治療、治療後のケア、さらに「介護・認知症」への保障まで健康をトータルにサポートする商品・サービスをも提供していこうというわけだ。

保険ビジネスはいまや、ビッグデータの活用なども含めてIT産業とも融合しつつある。ということは、メットライフ生命の競争相手は同業他社にとどまらず、アリババグループやグーグルといった企業にまで広がっているというのがシャー氏の見方だ。そうしたライバルとの競合は、優秀な人材確保にまで及んでいるという。

メットライフは今年、米国で創業してから150周年を迎える。その節目をさらなる飛躍につなげるためにも、東京の新しいオフィスが持つ役割は少なくない。なぜなら、そこで働く社員1人ひとりが会社にプライドを感じ、モチベーションを高めていくことが全社的な力になるからにほかならない。