つぎに、共働きの妻の育児家事時間をみると平均5時間43分であり、夫の平均1時間36分に比べて4時間以上も長い。このうち、正社員として働く妻の育児家事時間をみると平均5時間14分だ。妻がフルタイムだからといって育児家事時間が大きく減るわけではなさそうだ。これらの数字からは、6歳未満の子どものいる夫婦の育児や家事時間の分担が、妻の就業や働き方に関わらず、女性側に大きく依存している実態が浮かび上がる。

では、平日の長時間労働が、夫を育児家事から遠ざける大きな要因となっているのだろうか。もしそうであれば、仕事のない休日の育児家事時間は増えていてもおかしくない。ここでは、共働き夫婦の夫の休日の育児家事時間を、平日の育児家事時間との関係でみてみよう(図表2)。

夫の休日の育児家事時間はおおむね増える傾向、ただし……

まず、夫の休日の育児家事時間は平均で4時間33分と、平日と比べて全体的に3時間ほど増えている。平日に30分未満だった夫のうち7割は休日の育児家事時間が増えている。同じように見ていくと、平日の育児家事時間と比べるとおおむね7~9割の人は休日の育児家事時間を増やすことがわかる。ただ、ここで特徴的なのは、平日の育児家事時間が長い夫ほど、休日も育児家事時間が長くなっている関係がみえることである。

平日に30分未満だった夫の休日の育児家事時間は平均で2時間37分なのに対して、平日に4時間30分以上だった夫の休日の育児家事時間は7時間56分となっており、休日の妻の平均的な育児家事時間にも相当近づく。つまり、休日の育児家事時間は平日のそれと強く関係しているようだ。また、平日の育児家事時間が短い人ほど、増え方にばらつきがみられ、ほとんど伸びていない人の割合も高い。平日の長時間労働による疲れが、休日の育児家事時間にも影響を残しているのかもしれない。