なぜ、男性から先に話を聞くべきなのか?

女性はまず事実を認めません。最近不倫が明らかになった政治家やタレントの会見でも、あとでばれるとわかっていても、女性は不倫そのものを否定しようとします。それに、女性だと泣いて話にならないこともよくあります。私の知人には、不倫が露呈したショックで手首を切ってしまった女性がいます。女性は感情が高ぶるとそういう行動も取りかねないのです。

その点、男性は現実を比較的冷静に受け止められます。また、男はいざとなったら自分のほうが責任を取らなければいけないと思うものです。ですから、建設的な話をするなら男性のほうが向いています。

ちなみに、私は昭和の人間なので、仕事に支障がなければ多少の不倫は大目に見ていいだろうと思っています。といっても、さすがに同じ職場どうしだと隠し通すのは難しいので、これはやめたほうがいいでしょう。しかし、相手が社外の人であれば、逆にそれが仕事にプラスになることもあるので、あまり目くじらを立てなくてもいいのではないでしょうか。

▼他言無用と最後に釘を刺せ

当事者の話を聞き、正確な事情を把握したうえで適切なアドバイスをしたら、もう一度告発者の女性を呼んで、「○○君から話を聞いたが、一線は越えていないようだ。今後は誤解を招くような行為は慎むよう厳しく諭しておいたから、行動を改めるだろう」と、ちゃんと経過を伝えます。これを怠ると、「自分が勇気をもって告発したのに上司は何もやってくれない」と、今度はその矢が自分に向かって飛んでくることになるかもしれないからです。

さらに、周囲には他言無用と釘を刺すことも忘れないこと。このときは「この件は僕ら2人だけの話ということにしよう。頼んだぞ」というように、仲間だから信頼しているという気持ちが伝わる言い方をすることです。

櫻井秀勲●きずな出版社長
1931年、東京生まれ。東京外国語大学卒業。「女性自身」編集長として当時最高の発行部数147万部の記録を打ち立て、「女学の神様」と呼ばれる。『女がわからないでメシが食えるか』をはじめ著作は200冊を超える。
 
(構成=山口雅之 撮影=大杉和広)
【関連記事】
なぜモルモン教は不倫に異常に厳しいのか
不倫が妻と会社にバレた男の巧みな後始末
激白「男に嫌われた男、女に嫌われた女」
「中傷デマ」3カ月以内に対応すべき理由
「不倫議員」は全員辞職するべきなのか?