お酒を飲まないと寝つけないという人は、睡眠と体温の関係を利用してはどうでしょうか。

人の体温には体の奥の「深部体温」と表面の「皮膚体温」の2種類があり、このうち深部体温が下がると眠りやすくなることがわかっています。赤ちゃんは手足が熱くなると目がとろんとしてきますが、これは手足から放熱させることによって深部体温が下がっているからです。この原理を利用して、深部体温が下がるタイミングで布団に入るのです。

体温を下げるには、逆にいったん体温を上げるといいでしょう。具体的には、お風呂に入ってぬるめのお湯に浸かってください。風呂からあがると体温が徐々に下がってくるので、そのタイミングで就寝すれば、寝つきもよくなるでしょう。

裴 英洙(はい・えいしゅ)
医師・医学博士、MBA。ハイズ代表取締役社長。金沢大学医学部卒業、金沢大学大学院医学研究科で博士課程を修了。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了。著書に『一流の睡眠――「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』など。
(構成=村上 敬 撮影=尾関裕士)
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