「走りながらコミュニケーションをはかると、お互いにアドレナリンが出た状態なので、よりよい関係性が生まれます。いわゆる“飲みニュケーション”ではなく、ランニングを介したコミュニケーションならば、素面の状態でポジティブな会話が成立するのです。また出張先でランニングをすれば、同時に観光もできてしまう。出張先や旅先で早朝の街を走ると、その街の目覚める前、つまり“スッピン”を見ることができ、昼間の街とはまた違った良さを感じられます」(大森氏)
シューズさえあれば、いつ・どこででもできるランニングだが、ビギナーや膝などに持病がある人が始める際は、身体に負担をかけない走り方などをレクチャーしてくれるビギナー向けランニングレッスンを受講した方がよいと大森氏は勧める。最近ではリーズナブルな料金で実施する団体もあるという(主にグループレッスン)。
ランニング継続のコツは「まず予定を入れる」
一方で、ランニングを始めたいけれど仕事が忙しく時間がとれない、始めてはみたものの膝や腰を痛めたなど、そもそもチャレンジできなかったり、なかなか継続できなかったりで悩む人が多いのも事実だ。それについて大森氏は、3つのポイントを意識するとよいと話す。
1.テンションを上げるためにも、お気に入りのウェアやシューズを見つけ、形から入る。
2.ペースをあげず、息切れしない程度に走ったり、距離を短くしたりと、いかに苦しまず、楽に走るかを考える。
3.レースやイベントにエントリーする、トレーニングの予定を組むなど、予めスケジュールを押さえてしまう。
上記以外でも、仲間を見つけたりコミュニティーに参加したりするなど、ランナー同士で交流することがモチベーションとなり、継続へとつながる。既存のコミュニティーに入るのが苦手というタイプならば、自らSNSで呼びかけたり、会社で仲間を募ったりと自分で作ってしまえばよい。
加えて、ロケーションを変えることも継続するためには有効となる。毎日、同じ道を走るのではなく、その日の気分や、ランニングに費やせる時間によってコースを変えれば、意外な場所で季節の移ろいを感じられるなど、新たな発見があるかもしれない。