「働き方が残念」日本企業は世界と連携できない

トランプ大統領就任により、アメリカ第一主義の「内向き」志向が打ち出され、これから4年間はバイアメリカン政策が強化される。そんな中、日本企業は今後もアメリカを含むグローバル市場で大活躍することなしに業績を上向かせることは難しいだろう。

2017年、日本企業はそのグローバル市場で、どんな戦略を持ち、勝ちを狙いに行けばよいのか?

グローバル市場では、社会の近未来化構想が打ち出され、高度な技術革新を伴う新産業創出の動きが加速している。

ところが、そうやって海外企業間の戦略的な提携がどんどん進んでいるにもかかわらず、日本企業は狭く小規模な活動に留まっている。日本企業はこれからどのような内部転換を図っていくと、同等のスピードで世界の新潮流に乗ることができるか。

以前から抱えている組織内部の課題も踏まえ、「早く、確実に、効果を上げる」対策案を示しながら、戦略的キャッチアップシナリオを解説していきたい。

▼海外進出の日本企業に「アライアンス」の発想が乏しい

北米市場でビジネスモデルの話をしていると、現地の人からこう言われることが多い。

「もう他ではやってないけど、日本企業は今でも代理店というやり方でモノを売っているよね?」

世界中でアライアンスという概念がビジネスの主流になってからは、代理店制というやり方は衰退し、販売モデルはがらりと変わった。しかし、日本はいまだ代理店が幅を利かせている。代理店をはさんだビジネスは主に機械系製造業で盛んで、日系大手商社を使った展開が多い。