モノを減らせば余計なお金を使わずに済む
自書『一生お金に困らない人、死ぬまでお金に困る人』では、これらの発想を取り入れて、「お金とモノと生き方」の関係について言及した。
結論を言ってしまえば、モノを減らせば余計なお金を使わずに済み、快適な空間で生活を送ることができますよ、という事になる。これは住宅購入を検討している人に限らず、既に買った人も同様だ。
そんな簡単に片付けが出来たら苦労しない、という人も多いだろう。だからこそ片付け本が売れてミニマリストもブームになっているのだと思うが、押し入れやタンスが二度と手に入らないモノや高価なもので埋め尽くされている、という人はどれくらいいるだろうか。その多くは近所のコンビニや100円ショップ、あるいはアマゾンで瞬時に手に入るものばかりではないだろうか。
そしてそれらの使用頻度はどれくらいかと考えてみて欲しい。毎日使っているものであれば手元に置いておけばいい。1カ月に1回は使うとか、冬には必ず使うなど、そういったものも捨てる必要は無い。ただ、年に1回も使っていない、それどころか引っ越しを何度も乗り越えてきたガラクタのようなものも無いだろうか?
このような基準で考えると、家にある大半のものは不要という事になってしまう人もいるのではないかと思う。モノを捨てる際の判断基準は「使えるか」ではなく「使うか」となる。分かりやすいものでは、何年も前に買ったが現在は全く着ていない高価な洋服だ。買った時の価格を覚えているとなかなか捨てにくい。
しかし、高価なブランド品でも購入から何年もたてば二束三文の価値しかない。他の洋服を全部クリーニングにでも出さない限りまず着ない、というくらいの状況であれば、捨ててしまって問題ない。何年も着ていないものや使っていないものが手元から無くなって困ることはまずない。自分自身の経験でも、捨てたものを買い直したことはほぼ無い。引っ越しでレイアウトが大幅に変わり、過去に捨てたモノと同じサイズのメタルラックを1つ買った程度だ。
押し入れやタンスを占拠するガラクタも再度買った場合はいくらかかるか?と考えれば1つ数百円とか数千円程度のモノがほとんどだろう。そういったものは全て捨ててしまっても問題は無い。いつか必要になったらまた買えば良い(ついでに言うと、その「いつか」はまず来ない)。