今回は服部幸應先生を官邸にお招きして、対談を行った。
服部先生は、フランス料理が専門だが、そのフランスの喫煙事情は日本と随分違う。喫煙に関して非常に寛容だ。基本的に屋根がないところなら、どこでも吸ってもいいのだという。フランスの映画にも喫煙シーンは当たり前のように登場する。日本では、出演者がタバコを吸っているシーンは、極力編集段階でカットされるのだという。何に遠慮しているのか知らないが、まったくもって意味不明な自己規制と言える。
フランスから最高勲章を頂いた私であるが、フランスのような誇り高い美意識を日本人にも持ってほしいと思う。
食育基本法ができるまで
フランス政府は、飯島勲氏に最高勲章レジオン・ドヌール勲章オフィシエを授与し、パリの首相府で11月3日、叙勲式を行った。日本ソムリエ協会創設など日本でワインの普及に寄与した業績が評価され、農事功労章シュバリエも同時に授与された。今回、首相官邸に服部栄養専門学校理事長で校長の服部幸應氏をお招きし対談を行った。
【飯島】小泉純一郎元首相が竹下内閣で厚生大臣に就任し、私が大臣秘書官を仰せつかりました。その際、「食の安全と健康増進」の政策を推進しようとしたときから服部先生とのお付き合いがはじまりました。
【服部】その後、第2次橋本内閣の厚生大臣に就任された際に「食育」を提案したら、飯島さんが小泉大臣につないでくださった。それで、首相になられたときに「食育」をマニフェストに取り入れてもらい、世界初の「食育基本法」が成立しました。役所に相談すると「検討します」と言われたまま、進まないことが多いのですが、食育は飯島さんがいてくれたから法律化まで実現したと思います。いくらトップの首相が「いいね」と言ってくださっても掛け声だけで終わってしまうことも多い。「こうやって法律にしていくんですよ」と飯島さんによって、具体的な道筋が立ちました。