「ウォーレン・バフェット」は資産6兆円超の世界一の投資家である。そんなバフェット氏の投資基準は、「長期的に業績が安定していること」「事業の内容を理解できること」「資本効率がよいこと」「魅力的な価格(株価)」で知られている。

これを彼の言葉で表現するなら「株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます」となる。

ただし、この場合の「持ち続ける」というのは、5年、10年というレベルではない。まさに一生あるいは永遠に保有し続けるのである。したがってバフェット氏の永久保有銘柄は、コカ・コーラやIBMなど、設立100年を超える「誰もが知っている」グローバルな大企業ばかり。そのため、激しく株価が上下することはあまりなく、収益を上げるにはかなりの投資資本が必要となる。

つまり、私たちのようなささやかな個人投資家が、バフェット氏と同じように銘柄を選んで収益を上げるには、大なり小なり無理がある。

しかし、世界一の投資家から学べることもあるはずだ。バフェット氏の投資のエッセンスを応用して日本株を買うとすれば、どう銘柄を選べばよいのだろうか? その際には、2014年1月からはじまったNISA(日本版ISA、少額投資非課税制度)を活用したい。

なぜならNISAには、国民ひとりひとりが自助努力によって資産を増やし、老後を含めた将来の生活を安定させてほしいという狙いが込められている。これは「いいもの(銘柄)を長期で保有して資産を増やす」スタイルともいえるバフェット氏の投資スタンスと相通じるところがあるだろう。

では、具体的にバフェット氏の投資基準を日本株に当てはめてみよう。例えば上場企業を対象に条件をつけてスクリーニングすると、上位には表のような銘柄が出てくる(2014年時点)。