出光興産と昭和シェル石油が進める統合計画が暗礁に乗り上げた。合併反対の創業家が打ち出した「奇策」はどんな結果をもたらすか――。

創業家があえてとった合併阻止の奇策

昭和シェルと経営統合を反対する出光興産の創業者一族が動き出した。

8月3日、出光名誉会長の代理人、浜田卓二郎弁護士が開いた記者会見。

出光興産が昭和シェル石油の筆頭株主である英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから相対取引で引き受けることになっている1億2526万1200株(33.23%)の株式の売買を阻止するために、出光昭介・出光興産名誉会長が市場から40万株(0.1%)を取得した。