知名度投票のほうが自民党は都合がいい?
――しかし、自民党は知名度投票で勝つのが得意です。今のままでいいという本音もあるのでは?
【河野】それを言うなら、知名度投票に頼るから、自民党は舛添要一なんていう自民党が除名した人間を担がざるを得なかったわけです。前回の都知事選の時に、自民党の執行部から、舛添の応援のために東京に住む知り合いの名簿を100人出せという通達が出た。それに対して僕が「ふざけるな出せるか、除名した人間じゃないか」と言ったら、党の会議で、「党の方針に逆らうやつは処分しろ」という声がでた。それで僕は、「当然だ。党の方針で除名した奴を応援するなんて奴はことごとく処分しろ」と言ってやりましたよ。
党を除名した人間をね、除名も解いていないのに担ぐなんてことはありえないですよ。知名度投票だからこういう結果になる。明らかにデタラメなんですよ。
――今回の都知事選挙も、ギリギリまで候補者が決まらず、争点もまだ見えてきません。
【河野】議論をしないから、じゃあこういう政策についてどう思っているんですか、というものがない。選挙中はみんな好き勝手に言うんですよ。小児医療費何歳まで無料、みたいな。でも、じゃあその財源はどこからくるんですか? って誰も言わない。
オリンピックの競技場、今の計画のまま全部やるんですか? いくらかかるんだ? まだ積算していません、みたいなね。議論にならないですよね、それじゃ。
(構成=嶺 竜一)