SNSで「自発的に」シェアしてもらう

ここで重要なことは、「自発的に」シェアしてもらうべきだということ。この流れを考えずに、ソーシャルメディアを注意や関心を引くために使おうとするから失敗するのである。以上をシンプルに言うと、「知る・買う・また買う」という流れをつくりたいということになる。

消費者の「知る」に最適なメディアは、テレビCMやチラシのようにお金で枠を買って広告するペイドメディア。「買う」に効果的なのは、自社サイトや実店舗など、自社が所有するオウンドメディア。そして「また買う」を促したいときに効果を発揮するのは、ユーザーのクチコミで構成されるアーンドメディアだという考え方もある。SNSはアーンドメディアだから、「また買う」のプロセスで活用すべきで、「知る」や「買う」で活用するのは的外れである。

具体的にアドバイスすると、SNSでは、商品を売ろうとせず、ブランドイメージをつくることに徹することが大切だ。キャンペーン情報などをやたらに告知すると、顧客はかえって離れていく。くれぐれも注意してほしい。

マーケティングアイズ社長 理央 周
アマゾンジャパン、マスターカードなどでマーケティング・マネジャーを務めた後、2010年より現職。マーケティングに特化したコンサルティングなどに携わる。著書に『「なぜか売れる」の公式』ほか。
(村上 敬=構成 榊 智朗=撮影)
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