ほかにも、配列式やSUMIF関数も頻繁に用いる機能だ。
「海外の年金基金のなかでもビッグプレーヤーの24基金がどんな日本株を保有しているかを知りたいときなどにつかっています。元のデータは各基金が持っている世界中の個別銘柄が縦にずらっと1万行くらい出てくるだけで、整理されていません。そこで各銘柄の行に記された国籍のなかから『JAPAN』と書かれた銘柄だけをピックアップし、金額を足すという指示を出すのです」
膨大なデータを扱う職種柄、多くの関数を重宝しているようだ。
トップアナリストの市場予想
[1]結果はシンプル、かつ見やすく。しかしその裏には膨大な数字が……!
表は「主要主体別売買状況」。どんな投資プレーヤーが日本株を買い越し、売り越しているかが一目で理解できる。実はこの裏に、膨大なデータ作業がある。個別の年金基金や銀行などが売買する日本株を1銘柄ずつピックアップして足し込む地道な仕事が必要だ。大手銀行が保有する日本株だけでも扱うデータ量は4万メガバイト!
[2]同じデータが基にあっても視点を変えると断然見やすく
左のチャートは週ごとに外国人投資家が日本株を売買した差額を表す。これをもっとわかりやすくしたのが右のチャート。買い越しと売り越しの差額を25年間累計するとより見やすい。過去のトレンドと比較し、今後の予測を伝える資料につかう。
東証発表の数字から作成した2つの表の元データ。こんな数字の羅列をどうアウトプットするかが腕の見せ所。
[3]チャートの見やすさを考えて、色相が180度違うものを
エクセルのCORREL関数をつかえば、簡単に為替レートと株価の相関がわかる。ただし、グラフとの色づかいを誤ったり、グラフを1枚にたくさん入れてしまうと、非常に見にくい“ラーメンチャート”となりNG。